神前式の歴史

    東京をはじめ、日本の様々な場所で行われている神前式。日本古来からある伝統的な式となっていますが、実は江戸時代まで神前式という存在はなかったそうです。現代の一般的な結婚式といえば、挙式と披露宴の2つのイベントを合わせて結婚式と呼んでいますが、昔はそうでなかったようです。
    江戸時代の結婚式は結納をして媒酌人や仲人を立てるというのは武士の間の風習だけで、庶民は親族を家に招いて両家と顔合わせして祝宴を行う形をとっていたそうです。式の華やかさというよりかは、両家の契りを交わすという事に重きを置いていたので華々しく式を挙げるという感覚ではなかったようです。
    ここまでは神社や神殿という言葉が登場していないのでなぜ神前式が人気となっていったのでしょうか。この神前式というスタイルは戦後にあらゆる理由によって行う事が急速に増えていきました。明治時代に当時の政府が神仏分離令が敷かれ、日本の国家は神社神道こそが国教という方針を打ち出しました。
    特に神社が重要視されてた事により、寺院の存在を消され強制的に神道にされた寺院もあるほどです。なので各神社には国からの助成を受けていました。ですが戦後は敗戦の痛手により助成がなくなってしまった東京や大阪をはじめとする全国各地の神社は経営難に陥りました。そこで神社は結婚式を行い足りないお金を補うようにしました。
    そんな中、明治23年に後の大正天皇が東京の明治神宮で神前式を行った事によって神前式の風潮が庶民にも普及し始めたのです。東京で神前式が普及し始めた事はとても趣深いものであります。